でも途中で寝てしまった。

あぁ。
目が覚めてからまた見始めた。


憑き物。そんな感じだ。
どこまでもさみしく、何か、自分じゃどうしようもないものに絡めとられた感覚。
僕は僕でいたいのに、でも僕は僕じゃない。それも分かってるのかどうか。
この感覚をどこに向けていいのか分からない。わあああああもう。
たぶん、この映画の中の人たちは僕たちのデフォルメなんだと思う。
どうにも、どうしようもなく。
はっきり言って、つらい。いつもいつも緊張を強いる音楽が流れ、
どこまでも息継ぎが出来ない。
でも、もうやだ、と思いつつ2本目のテープを再生してしまう。
いま、見終わって、や、見てよかった、と思う。
映画って、たぶん多かれ少なかれ、加持祈祷と同じなんだと思う。
何かがすとんと落ちた感じがする。
明日も多分いつもと同じしんどい日常が待ってるんだと思うけど、
いつでもここに帰って来れる気がする。
それが分かっていれば、どうなっても平気。そんな気がする。